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NOMLAB : NOMLAB(ノムラボ)は乃村工藝社の空間のプランナーを中心としたプロ集団ですNomura Open Innovation LAB
田中 摂 NOMLAB マネジャー
NOMLAB マネジャー

「個人が企業を動かして、企業が社会を変える」(前編)

2019/08/13

Game Changer Catapult ×NOMLAB トークイベントレポート


Panasonicにおける企業内アクセラレーターであるGame Changer Catapult(以下、GCC)と「デジタルイノベーション×場づくり」をテーマに、新しい集客創造に取り組むNomura Open Innovation LAB(以下、NOMLAB)。
イノベーションをテーマに活動するふたつの組織ではどのように、チームをマネジメントし、またチームの一員たちはどのようにして自分の意思や思いを実現させているのか。
乃村工藝社のオフィスにGCC代表の深田昌則さんと開発者の方々をお招きし、「個人が企業を動かして、企業が社会を変える」をテーマとしたトークイベントを開催しました。
 

個人のWILLを実現するチームづくり


前半は個人のWILL(意思や思い)をどう組織として実現する取り組みをしているか、深田さんとNOMLABのディレクターである高野次郎(以下、高野)よりそれぞれマネジメントの立場でお話しいただきました。

NOMLABは2016年9月に発足。約2年半に渡って、デジタルテクノロジーをフックとしたクライアントワークや、外部のアーティストやテクノロジー企業と協働で取り組んだプロトタイプを発表しています。

高野:組織ができたことにより、良かった点としては、当社の職種であるデザイナーともプランナーとも言えない、未来を創る新しい職種の人財が増えてきたことです。また個々人の個性や特技に合わせて仕事のオファーが来るようになったことも良かったと思います。

イベントは当社内コミュニケーションスペースのRESET SPACE(RE/SP)で行われた。

周囲とのコミュニケーションが大事


高野:「個人のWILLを活かすためのチームづくり」のポイントは3つあると思っています。
一つ目は、周囲とのコミュニケーション。我々のチームだけが「個人のWILL」を実現できる組織ではないですし、本来は社員のほぼ全員が、作りたいこと、実現したいこと、を持っています。ですから個人のWILLを聞きつつ、周囲とコミュニケーションを取りながら、みんなでひとつのものを作っていく、という形をとれるようにしています。
二つ目は、組織のWILLとの整合性。これもコミュニケーションの問題なのですが、組織ですから当然大きな組織の目標があります。そこに抗って、個人のWILLを突き通そうとすると大変なので、一致するところを見つけながら整合性をとっていきます。
三つ目は、基本的なことですが、スケジュールと振り返りです。とりあえずやってみよう、ということも時には大事なのですが、いつまで頑張っても完成しない、といったことにならないよう、スケジュールやPDCAを意識するというのがとても大事です。
 

今後は個性が価値を持ち、面白い人間が世界に売れていくという流れがより一層強くなっていくと思います。個性はすなわちWILLの強さだと思います。同じWILLを持った者同士が競争するわけですので、個人としても世界に売れるほどのWILLを持つ覚悟をすることも大事だと思っています。そのWILLを実現しようと思う以上、自分の職種にこだわらず「全部やる」くらいのモチベーションをもって、協力者を巻き込んでいく意識も必要です。これからも個人のWILLが組織や社会に貢献できるチームを追求していきたいです。

「未来のカデンをつくる」企業内アクセラレーター


つづいてGCC代表の深田昌則さん(以下、深田さん)より、GCCのご紹介と「個人のWILLを活かすためのチームづくり」のポイントをお話しいただきました。
GCCは、Panasonicという巨大企業のアクセラレーターとして、企業や組織の枠を越えて、アイディアの具現化を加速させるべく、SXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)やSlush Tokyo など国内外のイベントに積極的に出展し、社外の様々なチームとのコラボレーションを進めています。

深田さん:GCCが目指したいのは、「未来のカデンをつくること」。そのために社内外の多くの人々と共創する場をつくり、新しい製造業のあり方を研究しています。社内でアイディアを募り、アイディアが採用されたら、チームを組んで試作し、世の中に発表する。社内ではなく社会に評価してもらい、そのなかから新しい事業を生む、ということをやってきています。
大企業で新規事業をやるということは、人づくり、事業づくり、風土づくりに効いてきます。新しい事業に着手することで、社員も新しい考え方やアイディアが湧いてきますし、それがまた現業で生かされれば、既存事業とのシナジー効果も生まれる。結果、新しい分野へ挑戦する企業文化も醸成されていきます。

チームについての説明をするGCC代表の深田昌則さん。
 

会話を通じてWILLを合わせる


深田さん:「個人のWILLを実現するチームづくり」という今日のテーマですが、理想は社会全体のWILLと個人のWILLと事業のWILLを合わせることです。個人のWILLが少しずつ、事業のWILLにつながり、それが社会全体のWILL、課題解決につながっていくのがあるべき姿です。WILLとWILLをつなぎ合わせて、ひとつの大きなモメンタムを作り出していきながら、社会への大きなインパクトを与えられると、結果としてその先にお客様のニーズも生まれてくると思っています。
そのためには、「なぜあなたがやるのですか?」ということを中心に、個人のWILLが社会のWILLにどうつながるのか話を進めていきます。

また我々のチームでは「Unlearn & Hack」という行動指針を掲げています。Unlearnというのは、必ずしも今までのやり方が通じるわけではないので、既存の働き方や仕事の進め方をルールとして決めつけるのではなく、いま必要なスキルを身に着けることを軸にしようという話。またHackというのはルールを破るというわけではなく、自らルールを作り出していくことで、アイディアを実現していこうという指針です。

個人がやりたいことを実現させるのが大企業の役割

GCCの場合、事務局のメンバーは専業ですが、プログラムに参加して走っていくチームメンバーは全員兼業です。昨今、働き方改革で業務時間が厳しく言われていますが、個人のWILLを実現するためには、効率的に仕事をして、浮いた時間で新しいことに挑戦すれば良いわけです。デザイナーがプランニングの仕事をしてみたりとか、営業が事業化の仕事をしてみたりとか。

いま大企業という枠がどんどん薄くなってきて、「個人」の力が非常に大事で、個人がやりたいことを実現させるのが大企業の役割になりつつあります。そういう意味では一社でヒト・モノ・カネ・ノウハウを独占するのではなく、得意分野を持ったな人が組織や企業の壁を越えて、集まって、事業を立ち上げていく、という活動を増やして社会に貢献していければ良いなと思っています。



こういった想いで作られたチームのなかで、開発者たちはどのように自分のWILLを実現させているのか。
後編では、開発者たちのクリエイティブワークのトークセッションの様子をお伝えします。


※後編は8月下旬頃、公開予定です。

田中 摂 NOMLAB マネジャー
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