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NOMLAB : NOMLAB(ノムラボ)は乃村工藝社の空間のプランナーを中心としたプロ集団ですNomura Open Innovation LAB
田中 摂 NOMLAB マネージャー
NOMLAB マネージャー

エンジニアリング×クリエイティブでつなげる「人」と「空間」

2020/04/01
東京都港区台場にある株式会社乃村工藝社の本社エントランスに設置している高解像度4K大型パネル4台をつかった映像展示物「ツナガリングハート」。企画、設計から出演まで社員が手掛けており、この度新入社員を迎える時期に合わせて新たにリニューアルしました(実績紹介はこちら) 

クリエイティブ・ディレクションを担当したのは乃村工藝社で「デジタルイノベーション×場づくり」をテーマに空間体験の拡張を目指すイノベーションラボラトリー NOMLAB。
担当したコンテンツディレクター中村瞳さんに一連の演出について紹介してもらいました。 

中村瞳  NOMLAB コンテンツディレクター
映像を中心に、エンジニアリングとクリエイティブを掛け合わせたコンテンツ制作、演出を行う



■社員の「つながり」をテーマに完成したツナガリングハート 

 
―ツナガリングハートが大幅にリニューアルしましたね。お疲れ様でした。まずは「ツナガリングハート」とはなにか、簡単に紹介してもらえますか? 
 

ツナガリングハートは「つながり」をテーマにした社員参加型の映像展示物です。
社員同士のつながりが高まることを目的に企画されました(これまでのプロジェクト紹介はこちら)。 

このコンテンツの主役は乃村工藝社で働く社員。社員のみなさんに数字の形にポーズをとってもらい、それをイベントまでのカウントダウンの日付として表示しています。
その他モーショングラフィック、ロゴアニメーション、アクションムービーなど複数のコンテンツがあり、出演していなくても楽しめるコンテンツです。
社内外の「ツナガリングハート」を見た皆さんと繋がっていければとの願いを込めています。 


ツナガリングハートの新しい「リレー」コンテンツ


―中村さんは2018年に入社されましたが、これまでの経験を教えてもらえますか?
あと今回の「ツナガリングハート」での役割を教えてください。 


大学で映像やメディアアートを勉強した後、映像業界で、映像クリエイター兼プログラマーとして活動してきました。その経験から空間演出でも「エンジニアリング」と「クリエイティブ」を掛け合わせた提案をすることが多いです。「ツナガリングハート」ではクリエイティブ・ディレクションを担当し、具体的には、コンテンツの企画と制作全体のディレクション、社員の撮影のディレクションを行いました。 


―撮影は結構大がかりでしたよね?
社員の撮影や制作でポイントにしていたことがあれば教えてください。


社員の個性が活きるよう、撮影時の社員の特徴的な動きは積極的に採用いたしました。撮影は皆さんノリノリで大変盛り上がりました。 

4面のディスプレイは、4つの画面が「つながる」演出を入れています。隣の画面の社員と手を取り合ったり、ハイタッチをしたり。出演する社員はランダムでプログラムを組んでいるので、例えば役員と新入社員が手を取り合う演出になることもあるかもしれません。 
 

■新しいコンテンツのテーマは 「リレー」。
社員一人一人が主役となり、リレーを通じていろんな「つながり」になる


―今回刷新された新しいコンテンツは、テーマが「リレー」ですね。
少し詳しく教えてもらえますか? 

 

社員一人ひとりが主役となりながら、「リレー」を通じて人と人がつながる、支店と支店がつながる、街と街がつながるオリジナルストーリーです。


社員が普段の業務を全力で走り切るさまを、リレーコンテンツのストーリーと重ね合わせて表現しました。 
今までのツナガリングハートは社員同士の「つながり」をテーマに制作をしていましたが、大事な部分は「つながった先」や「つながり、団結する過程」にあるのではと思ったのです。

乃村工藝社はプロジェクトごとにチームメンバーが変わりますが、複数の人が関わり手を取り合い、一人ひとりがつながって強いチームとなり、大きな空間を作り上げています。
それをコンテンツで表現できないかと考えました。


そこで、「つなぐ、つながる、ひとつになる。」ということをメインコンセプトとし、さまざまな「つながり」が合わさり、ひとつになった時の団結力や絆を表現しようと思いました。


リレーのタスキが渡される瞬間


―確かに、ひとつひとつの「つながり」を紡いで大きなつながりになっていくと、とても大きな力になる様子が描かれていますね。 
 
企画段階でさまざまなオリジナルストーリーを考えていたと思うのですが、制作にあたってこだわったポイントを教えてもらえますか? 

 

1.ストーリー性
2.音楽
3.各地の支店同士のつながり

その3つを意識しました。 

 

―ストーリーはいろいろ考えたと言っていましたよね。1つめのストーリー性のポイントを教えてください。 
 
「つながり」を強く表現するために、乃村工藝社の支店のある拠点を社員がタスキリレーでつないでおり、その都市の支店にて働いている社員が出演するようにプログラムを組んでいます。

リレーのコンテンツを検討したいた時期の絵コンテ資料の一部

タスキをつないだ後の走者は、つないだ後も一緒に走り続け、どんどん大きな集団となり、最後にはお台場の本社に集結。皆で1つの2020という文字を作り上げます。 
今までは、人文字を1,2名の少人数で作り上げていました。
それが今回は大人数で作り上げられるという、2019年からのツナガリングハートの流れもくみ取っての演出です。 


コンテンツ上で集まった大勢の社員で2020を作る


―設置場所がエントランスになるので、毎回一部のシーンを横目に見ていますが、最初から流れでみると、より「つながり」の要素を感じとれますね。 
 
2つめの音楽についてはいかがですか? 

 
ストーリーの盛り上がりに合わせてメロディーもオリジナルで制作しています。 
「コツ、コツ」と足音を響かせながら、主役である社員がディスプレイに登場したり、タスキを渡すときの効果音を加え、実際に社員が参加しているかのような臨場感を出しました。 
 
 
―「コツ、コツ」という細かい演出部分もぜひ立ち止まって見てもらいたいですね。 
3つめの各地の支店同士のつながりについてポイントを教えてください。 

 
今までは、全社の社員をランダムに出していたので、自分の所在地以外の社員や遠い支店の社員が映ると誰か分からない部分もありました。
それを、所在地ごとに出演者を絞ることで、どこに所属している社員かが分かりやすくなるようにしました。
支店同士のつながりも広がればという期待もあります。 
また、コンテンツを通して四季や1日の流れを映し出しています。
冬の札幌や、夜の七夕飾りが映える仙台など、各都市に合う表現にすることで、各地域の魅力も伝えられたらと考えました。 
 
―エントランスに展示している実際の映像には、写真のそばに社員の名前が表示されていて、「顔と名前が一致した」「転勤したけど元気そうだ」みたいな声もいただきました。それぞれの支店でもそんな声が聞かれたら嬉しいですね。 

 

■デジタルテクノロジーで「人と空間」の新しい体験価値をつくりたい 

 
―社員参加型のコンテンツとして、いろいろな工夫をしていますよね。そのなかでもデジタルだからこそ実現できたことや、中村さんとして今後表現してみたいことを教えてもらえますか? 
 

ツナガリングハートは、毎回ランダムで出てくる社員が変わるので、いつ見ても新しい発見があります。
これはデジタルだからこそ可能な表現です。 

ツナガリングハートが導入されたことにより、このコンテンツ前で立ち止まって見る人や、出てくる社員を見ながらの会話も生まれています。 
 
デジタルテクノロジーの進歩により、空間にもさまざまなデジタル技術が応用されています。まるで魔法をかけているかのような空間を作ることが可能な時代となり、それが体験価値へとつながっています。
でも、デジタル技術が一般化すると「魔法」が解けてくる時が来ます。
ですから、新しい「魔法のような」技術には常にアンテナを張っていたいです。 
 
―デジタルだからこそ可能な表現を今後も追及するための、日々のアンテナなんですね。 
 
あとは、デジタル技術も大事ですが、大事にしていきたいのはどんなコンテンツでも、「没入感」「世界観」があり、人を惹き込み、誰かの心に残るコンテンツを作っていくことです。

今回のテーマでもある“つながり”の 「あたたかさ」や、その他「余韻」「うつろい」「儚さ」「間」といった情報以外の人間の感覚に通じる部分の表現を大事にしていきたいと思っています。 


―中村さん、クリエイティブ・ディレクションの視点からの様々な紹介、ありがとうございました。

ツナガリングハートは、全国の支店を含めた10拠点、約500名の社員が参加しています。
東京の本社エントランスに加えて、全ての支店や営業所でも、モニターサイズを変えて展示中です。
お越しの際はぜひご覧ください。
 
田中 摂 NOMLAB マネージャー
NOMLAB マネージャー
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